【書評】「少年A」この子を生んで・・・・・・ 著:「少年A」の父母
普通って何だろう?
普通の家庭、家族とは?
親側の心理が知りたいと思った。
こういう衝動買い出来るのが、リアル本屋のいいところよね。
「少年A」この子を生んで……―父と母悔恨の手記 (文春文庫)
- 作者: 「少年A」の父母
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2001/07
- メディア: 文庫
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感想ですが、正直、書きたいことは全部↑Amazonのレビューに書いてますね。
父母、特に母親側のみの視点で語られる。
一見すると、普通の家庭に見える。だが、読み進めていくうちに、
多くの読者は違和感を覚えるはず・・・。
たくさんあるが、代表的なのは、
1.事件後、両親が被害者のフルネームを把握していなかったこと。息子の逮捕後、辛い気持ちも分かるが、逃避行動が目立つ。
2.息子が多くのSOSを出していたにも関わらず、それの対応がおかしい。
明らかにここがおかしいのは分かる。だが、どうすべきだったかというと、子育て経験のない私にはよく分からない。。。
私は児童相談所に頼り過ぎだったと思う。児童相談所に連れて行くことが息子のプライドを傷つけたというか。その時点で息子の精神状態をもっと深刻に捉えて、カバーしてあげるべきだったと思う。
3.今後、いつかは息子と一緒に被害者に謝罪に行きたいと言っているが、本を読む限り、現時点では両親は手紙でしか謝罪していないこと。
ことだろう。
”本を読む限りでは”、この父母は実際に会ったら、むしろいい人に感じると思う。
一見は普通の家庭だなと。
だが、明らかに性格的問題として、
・物事を深刻に捉えることができない楽観的
・現実から逃避する傾向がある
の2つはあるはずだ。
でも、こういう人ってある程度の割合はいるよね・・・。
正直、息子が事件さえ起こさなければ、普通の家庭だよねで終わると思う。
だからこそ、怖い。最近読んだ本で、一番ホラーなのは間違いないwww
普通って何?どうすれば良かったの?
という、後味悪い感じで終わる。誰しもがこうなる可能性があるのではないか?と
「少年A」は直観像素質があったという。※一度見たイメージを忘れられない。高い記憶力を持つ。過去の辛い出来事がフラッシュバックするのかなあと。
これが大きな要因かも。理系の人間としては、科学の進歩によって、こういう哀しい事件が減らせればいいと思う。